るごろの営業日誌

チエ子さんのスイカ

ラジオで近頃スイカを食べる人がずいぶん減ったと言っていた。
うっそー!だ。
夏はスイカを食べるためにあると思っているくらい
スイカ好きにとっては大きな衝撃だった。
街頭インタビューで食べるのが面倒だとか言っている。
可哀想に、この人は本当の幸せを知らないのだ。

熊本の山鹿市の鹿央にある産直には農家の人が採ってすぐ
運んで来るので蔓がピンとした新鮮なスイカが並ぶ。
これが甘くて瑞々しくて、そしてお安いのだ。
毎年のスイカ初めはここで購入したものをと思い
わざわざ買いに行く事にしている。
今年も真ん丸にパーンと太ったスイカの列を前に
どれにするか思案していると、向いの主婦二人が声をかけてきた。
「チエ子さんのつくったスイカが美味しいらしいよ」
「さっきお店の人が言ってたんやけど、すごい人気らしい」
値札のバーコードの上に生産者の名前が入っているのを見ながら
「えっと・・・ここにあるだけか、もう二つしかなかねぇ」
見るとそれはそれは直径35センチくらいで太い黒のラインが
力強く通った見事なものがドッカリと2つ。
でも冷蔵庫をうんと片付けなくては入りそうもない。
「わー、えらく大きいですねぇ、食べきるかなぁ」
「そうねぇ、私達は無理やね。もうちょっと小さいのがあればいいのに」
そう言って二人は残念そうにスイカの前から去って行った。
チエ子さんの二つのスイカの頭に両手を置いて
どう片づければ冷蔵庫に収められるかを考えていたが
今年初めてのスイカだし、思い切って買ってしまえ!
どうせ愛犬と店主の協力であっという間に無くなるに違いない。
あぁ、違いない。

ど〜ん!

ど〜ん!

収穫から少し日にちが経っているらしくこのスイカ800円で購入できた。
なんて縁起がいい。

さて家に帰り、冷蔵庫を片づけ場所を空けてから
スイカを二つに割った。
が・・・案じた通り全部は収まらない。
その時ふと以前カフェあぴさんに教えてもらった食べ方を
実践してみようと思い立った。
スイカのかわを剥き、ザクザク四角く切って大きめのタッパーに入れてみると

これで半分

これで半分

ようやく収納できた。
こうすると実に食べやすく、食べたいと思った時に好きなだけ頂けるのが嬉しい。
それに汁がダラダラならないのが良い。
ナイスなアイデア!
これを5日くらいかかって平らげた。
チエ子さんのスイカ本当に美味しかった。
甘〜くて、実のきめが細やかみっちり詰まっている感じで
他のスイカより瑞々しく感じた。
チエ子さんはスイカ名人だ!スイカ神だ!
また手に入るだろうか、食べたいなぁ。

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7月11日、久留米絣の織元の津留政次さんが亡くなられました。
るごろでも何度かイベントに参加していただいて
個人的にも生地を分けていただいたり大変お世話になった方でした。
45歳の若さでした。

津留さんの織る絣が好きで
「これいいですねー素敵ですねー」と言うと
「ね、よかでしょ」とニコッとされる姿が思い浮かびます。
あたたかくて、素朴な人柄は久留米絣そのものでした。
私が持っている久留米絣はほとんど津留さんの作品です。
大事に長く使っていこうと思います。
津留さんのご冥福をお祈りします。
津留さん、色々本当にありがとう。

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2017-07-31 | Posted in るごろの営業日誌No Comments »